解決策
解決のポイント
1.保温レスで施工時間を削減。
2.従来の塩ビ管施工と変わらない配管材料で管理手間と施工時間を削減。
3.軽量な材料の採用で、安全な施工が可能に。
半信半疑・・・しかしこれなら間に合うかも
H氏は作業性の向上と安全性の確保が可能な配管材料がないかと考えていました。そんな折に積水化学工業のホームページに掲載されていた、とある採用事例レポートが目に留まりました。そこでは高層建物ではなかったものの、排水通気管で「エスロン耐火VPパイプ」が採用されていました。しかも保温レスでの施工をしたとのこと。
H氏は製品名を聞いたことがあったものの、採用したことがありませんでした。これならVP管と施工が同等なので、耐火二層管と比べて軽量で施工も楽になるし、目地施工も不要な上に粉塵対策を考える必要もない。これなら工期に間に合うかもしれない。しかし保温レス施工など、本当に大丈夫なのだろうか・・・。過去に面識のあった積水化学工業の営業担当に連絡し、話を聞くことになりました。
保温レス施工は本当でした
一番気になっていた保温レス施工について話を聞きました。結露実験の結果や多くの採用実績から、生活排水管での使用において保温材は必要ないと確認できました。これなら作業手順を減らせて、工期短縮だけでなく材工でのコストメリットもあるため採用することにしました。
▼耐火VPパイプの東西の結露実験の結果▼
▼保温レス施工のイメージと実際の保温レス施工写真▼
重量は耐火二層管の約50%
重量の軽さには感心しました。それは普通のVP管とほぼ同じなので、当然の話ではありました。耐火二層管のほぼ半分の重量なので、作業者の身体的な負担を大幅に軽減できます。
▼エスロン耐火VPパイプと耐火二層管との重量比較▼
▼切削時の粉塵発生状況比較▼
今後の展開に期待しています
「エスロン耐火VPパイプ」は他にも魅力がありました。配管をカットする際に粉塵が少ないことや、耐火二層管の施工時に発生する可能性のあった目地処理や目地管理がないことなど。このように施工性において大きく貢献してくれたほか、思いもよらぬ材工でのコストメリットもありました。
保温レス施工の実績が拡がり国交省で仕様化すれば、官公庁案件でも採用しやすい環境になるかもしれませんね。そうなると嬉しいです。(H氏)