解決策
解決のポイント
1.耐薬品性に優れた樹脂を採用した紫外線硬化型FRPシート。
2.防食層の硬化が速く、スピード施工が可能。
3.特殊技術や専用工具が不要で、施工状態を目視で確認できる。
紫外線硬化型FRPシート工法との出会いで一筋の光が?
最適な防食工法をネットで検索していると積水化学の「インフラガードUVP」が目に留まり、早速メーカーに問い合わせました。「インフラガードUVP」は補修・防食用の紫外線硬化型FRPシートで、耐薬品性に優れているだけでなく、紫外線硬化時間および養生時間が非常に短いというのです。また特殊技術も不要であるため、この製品であれば初めて施工する業者でも工期内に作業を終えられると思い採用しました。
現場でのサンプル評価で耐薬品性能を事前に確認
最も重視していた耐薬品性については、メーカー担当者から「現場でサンプル評価をしてみましょう」と提案がありました。廃水処理槽の中に評価用サンプルを浸し、半年後に性能評価した結果、所定の値を満たしていました。ようやく防食工法の選定の目途が立ったA氏はホッと胸をなでおろしたのでした。
【現場評価用サンプル】

【性能評価試験】

紫外線で素早く硬化するシートで工期をクリア
現場が始まると、次々に施工が進んでいきました。まず、専用プライマーを使用して廃水処理槽の躯体にシートを接着します。この専用プライマーは非常に柔らかいため施工性が良く、施工業者の方も驚いていました。次に、紫外線照射器でシートを硬化します。硬化が速いため作業がはかどり、予定通り2日間で75㎡分の施工を完了することができました。
【専用プライマーの塗布】
【シートの貼り付け】

【紫外線照射器による硬化】

工期、品質ともに大満足
今回の現場について、A氏はこのように振り返ります。「最も心配していた耐薬品性について、実現場で事前評価を行ったことで安心して採用することができました。採用決定後には施工指導もあり、施工業者の方からは『不安を払拭でき、スムーズに作業ができた』と評価いただきました。またシートが半透明であるため、躯体への密着状態が目視で確認できたのも良かったですね。今回施工した廃水処理槽は4系列あるうちの1つだったのですが、残る3系列も『インフラガードUVP』で施工することが決まっています。場内には他にも同様の施設がありますから、そちらでも積極的に採用していきたいと思っています」
【完成】

今回の課題を解決した製品
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課題解決事例は事実を基に再編集しております。