背景
東北エリアにある鉄道会社B社で、駅のホームなどの土木構造物の管理を担当するK氏。T駅のホームは築50年で、コンクリートの腐食による経年劣化が激しかった。このままでは利用客の安全が確保できないが、K氏はその対策に悩んでいた。
課題
長年の融雪剤散布でコンクリートが腐食劣化・・・
T駅は降雪地帯にあるため、冬になるとホームに融雪剤を散布する作業が欠かせません。しかしホームの構造は、鋼材を組んだ桁の上にコンクリート板を敷設し、表面をモルタルで舗装したものです。長年にわたり融雪剤として塩化カルシウムを散布したことで、コンクリートの腐食劣化を引き起こしていました。ホームの所々でコンクリートが剥がれ、腐食した鉄筋が露出しており、利用客の安全を確保するためにも早急な対策が必要でした。 しかし新しいコンクリート板に交換しても、融雪剤の使用を続ける以上は腐食劣化を避けられません。
▼劣化したホームの様子
従来のやり方では利用客への影響が大きい
工事中は利用客への影響を最小限に抑えたいと思っていました。しかしコンクリート板の設置には重機の使用が不可欠な上に、コンクリート舗装や養生等の仕上げ作業が必要です。工期短縮のため、重機を使わずに施工する方法を模索していました。
▼ホーム下の様子
課題のポイント
1.長期にわたり融雪剤(塩化カルシウム)への耐腐食性が必要。
2.重機を使わずに施工したい。
3.短工期で施工したい。
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